腰痛の常識

腰痛の原因は腰にある！！これが一般的に考えられている事かと思います。例えば、腰にヘルニアがあるから腰痛を起こしている、すべり症があるから、脊柱管狭窄症があるから腰に痛みが出ると思われています。

もちろん、これらの疾患が原因で腰痛を引き起こす事もありますが、全体の１５％程と言われておりますが、残りの８５％は非特異的腰痛と言われています。要するに、原因は分からないという事です。

例え、ヘルニアやすべり症があっても腰痛を感じていない方は文献によって異なりますが、５～8割くらい居ると言われたりもしています。

要は腰に問題があっても腰痛がない人もいれば、画像検査で腰椎に異常がなくとも腰痛が酷い方もいらっしゃるのです。

コルセット

慢性的な腰痛がある方はコルセットをして日常を過ごす方が腰痛には良いと考えたいらっしゃる方が多いようですが、それは昔の常識です。現代では世界中どの腰痛ガイドラインを見てもコルセットは腰痛を良くするどころか慢性的な腰痛を引き起こす原因とされています。ぎっくり腰の様な急性的な腰痛の対処としては良いのですが、長期間コルセットを着用すると血行不良や筋力低下を引き起こして慢性的な腰痛を助長させてしまいます。

牽引

昔から整形外科では腰痛のリハビリで牽引治療をよく行っています。しかし、牽引について効果も科学的根拠がないというのが常識です。それでも牽引が行われる理由は『治療された』と患者満足度を高める為にされていると言われております。