整体とマッサージの違い
整体院や整骨院では9割以上がマッサージを行っています。単純にマッサージだけする事もあれば、整体の前後にマッサージを取り入れるなどをしている様です。ですから、整体とマッサージを同義語と思っている方も少なく無い様なので、このページでは整体とマッサージの違いを書いてみます。
マッサージについて
肩こりや腰痛などでマッサージを利用する方は多くいらっしゃいます。マッサージの効果とすれば、硬くなった筋肉を押したり、さすったりして硬くなった筋肉の血流を良くして、筋肉の緊張を和らげ、肩こりや腰痛の緩和を目指します。また、肩こりや腰痛などの症状が無くともマッサージする事でリラックス効果を高め、リラクゼーション、慰安目的に行う事もあります。
どちらにせよ、マッサージは何かを改善する方法ではありません。リラックス効果や筋肉の一時的な緩和が目的となります。マッサージの注意点とすれば高頻度で長時間マッサージを行うと筋肉の細胞を壊す事になり、結果的に年々、筋細胞が硬い組織になってしまいます。また、痺れや炎症などを起こしている際にマッサージを行うと悪化する事もありますので、お身体の状態によってはマッサージを行ってはならない事もあります。
整体について
整体は明確な定義がありません。ですので、施術者によって様々な手法や考え方があり、マッサージと同様に慰安や緩和を目的としている場合もありますが、整体をおこなう多くの施術者は慰安や緩和ではなく痛みや症状の根本改善を目的としています。
整体は身体の構造と機能を正常に整え、自己治癒能力が働きやすい状態にします。そして、正常になったご自身の身体が痛みや症状を改善へと導く事を目的としております。
しかし、問題はマッサージと違い誰にでも出来る事ではないという事です。本来の目的である根本原因を改善する様な整体には、高度な知識、技術、経験が必要となるので、施術者によって効果はまちまちです。
まとめ
マッサージと整体は目的が全く違う事が理解できたかと思います。マッサージはあくまでもリラックス効果、その場だけの緩和を目的とします。整体は多くの場合、痛みや症状の原因となる原因自体を改善させる事を目的としています。ですから、リラクゼーション目的で整体、根本改善を目的でマッサージに行っても納得のいく施術を受けられる事はないでしょう。
しかし、なかには整体、根本改善と称してマッサージを行う整骨院、整体院も少なくありません。根本改善にマッサージは必要ないのにマッサージを行うのは利用されている方の満足感を得るだけの行為となります。
また、整体は根本改善を目的とすると言いましたが、整骨院、整体院では中では根本原因と言いつつ、一時的な緩和だけの施術をする所も少なくありません。
その理由としては、整体には高度な手技が必要不可欠なので、誰にでも出来るわけではなく、知識、技術、経験が劣る施術者が整体のような手技で一時的に緩和させるだけの施術を行う院も珍しくないので注意が必要です。
一番注意したいのが背骨をボキボキ、バキバキ鳴らす施術です。ボキボキ、バキバキすることで背骨の内圧が下がり一時的には楽になりますが、骨や軟骨、椎間板をすり減らしてしまう行為となり、長期的にみると背骨をボロボロにさせてしまいます。現に事故が多発している為、厚生労働省も首をバキバキとする事を中止しています。
また、整体はマッサージとは違い根本原因の改善を目的とする為、根本原因を探し出す検査が重要になります。見ただけ、触っただけでは原因は分かりません。適切な医療検査器具を使用し、医療機関と連携して必要な検査をしてから整体を行う整骨院、整体院でなければ適切な整体は行なわれません。